家康は薬も調合した?『医林集要』の解説から、読む本と作る薬をたどろう

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徳川家康の読書といえば、政治の本や歴史の本。そんな印象で資料を開くと、薬の名前が出てきて、ちょっと意外かもしれません。

**家康は医学書や薬学書にも親しみ、自分で薬を作って服用していました。** 国立公文書館は、その関心を伝える資料として中国の医薬書を紹介しています。

本を集めていた、で終わらないんですね。書かれた知識を、調合するところへつなげていた。今回は、その一冊を手がかりに見てみましょう。

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長い書名だけど、「中国の医薬書」と分かれば進める

紹介されているのは『新刊官本類証医林集要』。読みは「しんかんかんぽんるいしょういりんしゅうよう」です。長いので、ここからは『医林集要』と呼びますね。

国立公文書館の作品解説では、明の嘉靖八年、1529年に刊行された中国の医薬書で、全二十冊と説明されています。

ここで、年号を一つ分けておこう。**1529年は本の刊行年です。** 家康が薬を調合した時期を知りたいときは、この数字とは別に確かめる必要があるんですね。

同館は、家康がこの本を参考に薬を調合したと伝えられていること、紹介資料が「神効散」という薬の項であることも説明しています。「しんこうさん」と読む薬名です。

なお、ここで読んでいるのは館の解説文です。古い本文の配合や用量を解読して紹介する記事ではなく、家康がどんな知識へ関心を向けたかをたどっています。

駿府の暮らしにも、薬を調合する時間があった

薬の調合は、一冊の書物の紹介にだけ出てくる話でもありません。静岡市の駿府生活の解説にも、家康が能や茶の湯、鷹狩、書画などとともに薬の調合を行ったことが記されています。

政治を動かした人の暮らしを見ていくと、本や道具の用途も増えてくるんですね。

ただ、「自分で薬を作った」という事実から、「だから長生きできた」とまでは言えません。今回確認した解説は、現代の人への効能を確かめた資料ではないからです。

**歴史としての関心と、いま薬を使う判断は分けて読む。** そこを押さえれば、長寿の秘訣探しへ急がず、家康の日常の一面を楽しめますよ。

薬への関心をもっと追うなら、「本草学」の項を目印に

もう少し深く読みたい方には、笠谷和比古編『徳川家康―その政治と文化・芸能』が候補になります。宮帯出版社の2016年刊で、ISBNは9784801600478です。

版元の登録情報で書名と編者を、石川県立図書館の収録内容で宮本義己「徳川家康と本草学」という論考があることを確認できます。

本草学は、薬に使う草木などの性質を調べる学問です。家康の政治だけでなく、知識や文化への関心を追いたいとき、この項目が読む入口になります。

「徳川家康と本草学」を収める論文集の掲載を確認する

この記事は、その論考を読了した感想ではありません。収録内容を確認して紹介しているので、詳しい論拠や解釈は本で読んでみてくださいね。

次に家康の蔵書を紹介するページを開いたら、「この本を、何に使ったと説明されているんだろう」と一つ聞いてみて。長い書名の先にも、家康の暮らしへつながる入口があるんです。

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この記事を書いた人

徳川家康の生涯や関わった人々、ゆかりの地を少しずつ追いかけています。

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